2011年7月4日月曜日

人の話を聞く

ファシリテーションをより深く知るために「プロカウンセラーの聞く技術」を読んでみました。


前の記事と通じるところも多いんですが、心のケアを目的としたカウンセラーでは考え方が違う部分があったため違う確度から「聞く」を学ぶことができ、参考になりました。

詳細は本を読んでいただくとして、気になった点をいくつか上げます。

■「しかし」「けれど」「でも」などの逆接の接続詞を出すと聞き手としては失格
聞き手は意見を言ってはいけないため。これは相手の意見を引き出すときに重要な考え

■相手からされた質問は「自分のことではなく、相手に関することがほとんど」
自分の聞いて欲しい話を、相手に質問する形で述べる。この手の質問には自分の意見を話す必要が無い。

■答えられない質問、答えがいくつもある質問こそ、大切な質問
「分からない」「難しい」も1つの答え。答えられない質問には答えないで相手の心を聞くのも重要

■素直に聞く
意見を言わずに、素直に聞く例
息子:「うちの学校の教師はアホばっかりだ」親:「へえ、お前の学校の教師はアホばっかりなのか」息子:「親父もそう思うか」親:「そら、そうだ(お前がそう思っているのだから、お前の中ではそうなんだろう)」

■オープンになる
相手に偏見を持たずに素直に受け入れること「あなたがそう思っているのであれば、あなたにとってはそうなんでしょ。」

■対等であれ
聞く態度の基本は聞き手と話し手が対等な関係にあること。それは話し手が子供であってもそう。

■言い訳をしない
⇒「電車が遅れたから遅刻した」と話しても意味がない。それが相手を待たしたことの謝罪にはならないから。

■心理学は行動の学問
発言を気にするのではなく「どうしてその発言が出たんだろう?」と行動に関心を持つ必要がある。

■したくない話ほど前置きが長い
前置きだと思った場合は、話を横道にそらさない

■無意識を意識化すること
話して自らが自分の無意識に触れるように、話を聞いてあげるのが大切。無意識に抑圧している内容ほど触れて欲しくない話なので、無理に聞き出すと相手を傷つけてしまう。

■秘密の話1
秘密は言えないこと自体が重要。オープンになれば解決に向かうが同時に破滅も見えてくる。人を強制的に変革させてしまう。また秘密は他人にとっては軽いもの。

■秘密の話2
相手の秘密を数多く抱え込むと心を病んでいく。心を病まず、相手の秘密を知りたがる人間は相手を破壊することに興味がある人

■沈黙と間
相手の質問を待つ、心のつながっている沈黙と間も必要。特に悩みが深ければ深いほど、この力は必要とされる。

2 件のコメント:

  1. この本ぼくも昔によみました。
    良書ですよね。

    個人的に「言い訳をしない」が目からウロコ感が高かったです。

    返信削除
  2. 言い訳をしないも良いですね!

    個人的に一番良かったのは「逆接の接続詞」の部分ですね。
    思い出すと結構言ってる。

    言っていい場面と言わない方がいい場面があるので、使い分けられるといいなぁと、思ってます。

    返信削除