認知と感情の心理学 (心理学入門コース 2)という本をよんで、WEBにも使えそうな考え方があったので色々と考えをまとめてみました。
あくまで本を読み自分なりに解釈した内容になるので、本来の認知心理学の言葉の意味とは違ったり、そもそも勘違いしている可能性もありますが、細かいことは気にしない方向で書いてみます。
■感情について
感情は「気分」と「情動」の2種類があり、この違いを正しく理解することでユーザーがアクションしやすいコンテンツや機能を考えられるようになると思います。
・気分
いい気分、悪い気分のように漠然としている強度は弱いものの長期間続く場合もある。原因もはっきりしないし、身体的な変化も起こりにくい。
・情動
怒り、喜び、嫌悪のように細かい区分けが出来、強度は強いが短時間しか持たない。原因は特定できるし、身体的な変化も起きる。
ユーザーを何かしらのアクションに誘導させたいのであれば強い感情が必要なのでこの「情動」を生み出すのが重要です。
facebookのいいねボタンやTweetボタンなどはコンテンツを見て生み出された「情動」を思考を使わず他人に伝えることのできる手段だからこそ、多くの人が気軽に使っているのかと思います。
そう考えると、この情動を中心に考えるとサイトに必要な機能、コンテンツのアイデアが出やすくなりますね。
■注意について
注意には意図的注意と自動的注意があり、自動的注意を上手く利用するとユーザーの視線を制作者の意図通りに誘導しやすくなります。
この自動的注意を上手く活用し、ユーザーに必要な情報を早く見つけてもらうためには直接的な手がかりが有効です。
これはオブジェクト全体を光らせたり、色を反転させたりなど「空間を変えるような大きな変化」を見せることで実現可能です。
ECサイトでカートボタンだけ目立たせるのは、この直接的なてがかりを上手く活用している例だと思います。
■プライミング効果について
プライミング効果とは、先に受けた刺激が後に受ける刺激に影響するという効果です。
これを細かく分類した感情プライミング効果というのがあるんですが、この考え方も色々と活用できそうです。
例えばECサイトで商品が売切れてしまった場合、類似製品を表示しますが、これは「欲しかった商品が無くてショック」という感情から、「仕方がない。類似商品で我慢するか」という感情に誘導しています。
商品が売り切れてなければ、類似商品を欲しいと思う感情は生まれないわけです。
そう考えると、先行刺激で発生した感情を上手く転換している例とは言えませんか?
ユーザーのネガティブな感情を上手く転換するための、感情プライミング効果をしっかり考える必要があるのではないかと思います。
長くなりそうなので続きは今度書きます。
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